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アクセスが4倍!【滋賀のデザイン会社:スタッフ日記11.13】

週明け、会社のホームページへのアクセス数がいつもの3〜4倍になっているのでびっくりしました。
検索キーワードは「彦根城 破風」だったので、調べてみると11月10日(土)に
第1回日本城郭検定というのが行われ、彦根城天守の「破風の数」が問題に出されたようなのです。

会社のホームページには「彦根の観光ガイドときどき滋賀」のページがあって、
そのなかで彦根城の破風について紹介しています。こちらです

破風(はふ)というのは、屋根の妻(端)にある三角形の外壁部分をいいます。
日本建築の切妻造りや入母屋造りといった屋根の形によって「切妻破風」「入母屋破風」「唐破風」
「千鳥破風」といった種類があります。彦根城天守は3層(3階)の比較的小さな建物にも
かかわらず、この4種類もの破風がバランス良く巧みに施され、全体の美的完成度を高めています。
他に例がないことが国宝たるゆえんだということです。
気になる解答はというと、東面に5ヶ、南面に4ヶ有りますから、合計18ヶではないでしょうか。
間違っていたらすみません。

この彦根城、実は今で言うリサイクルの城なのです。
1600年、天下分け目の戦「関ヶ原の戦い」で勝利した徳川家康は江戸幕府を開きました。
家康は勝利に大きく貢献した重臣・井伊直政に合戦後も強い勢力を持つ、
豊臣家(大坂城)と西国の大名を監視するために新しい城の築城を命じたのです。

という理由で、一刻も早い築城が望まれた彦根城の建築には佐和山城
(さわやまじょう:関ヶ原の合戦で敗れた西軍の石田三成の居城)をはじめ、
小谷城、長浜城などといった近隣の旧城郭の石垣や建造物が使われました。
天守は4重5階の大津城を解体して3重3階にリフォームされたそうです。
※ 外観の屋根の数が「重」数で、内部の床の数が「階」数である。
たとえば5重6階とは外からは屋根が五つ重なって見え、内部は六階建てになっていることを表す。

工事は幕府主導によって進められ、近隣国の大名にも手助けが命じられ、
2代目将軍秀忠からの工事を労う書状も残っています。
彦根城の建築が幕府にとっていかに重要だったかが分かります。
急務だったのですが、「大坂の陣」が起こり、工事が中断されるなどがあり、
完成には築城開始から18年もの歳月がかかりました。
江戸時代になってからは泰平の世となり、彦根城で戦が行われることはありませんでしたが、
城内には戦に備えた設備が施されています。

明治時代になると廃城令が公布され、武士を中心とした政治の象徴である城郭の解体が
全国で始まりました。彦根城も解体が進んでいましたが、
偶然、明治天皇の北陸巡幸に同行した大隈重信(第8代、17代内閣総理大臣、早稲田大学創立者)が
その消失を惜しみ、天皇に保存を願い出たところ解体が中止されたのです。
もし天皇の巡幸がなかったら、大隈重信が彦根城に立ち寄らなかったら、
彦根城は現存しなかったかもしれません。

一部は解体されたものの主要な建物は残された彦根城は幸い昭和の戦火からも免れ、
天守が1952年、国宝に指定されました。
そして、全国的に見ても築城当時の姿が偲ばれる保存状態の良い城郭として
1956年に一帯が特別史跡に指定されました。

こうした歴史を知っておくとお城の見方が変わって面白いですね。
もうすぐ彦根城内も紅葉します。例年だと中旬から下旬が見頃です。
12月2日まで錦秋の玄宮園ライトアップしてます。
詳しくはこちら(彦根観光協会ホームページ)
アクセスが4倍!【滋賀のデザイン会社:スタッフ日記11.13】_d0182742_156995.jpg

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