人気ブログランキング | 話題のタグを見る

節電グッズ[滋賀のデザイン会社:スタッフ日記5.18]

このところ、バタバタとしていてお仕事ブログが停滞してしまっています…。
もしももしも、楽しみに読んでくださっている方がいらっしゃいましたら(^^;)すみません。
できるだけアップしますので、また息抜きにのぞきにきてください。

さて、21日(月)は金環日食(きんかんにっしょく)ですね。
太陽が月に覆われる現象を日本で見ることができるのは珍しいので見てみたいですね。
直接見ると、網膜を傷つける危険があるので専用のグラスが必要ですが、
粗悪品が出回っているようなので要注意です。彦根は朝の7時半くらいに見られるそうです。

最近、車で遠方へ出かけることが多いのですが、晴れた日のドライブは気持ちがいいです。
先週は高島へ行ってきました。前回、行った時は雪が降っていましたから久しぶりです。
高島へは彦根から車で約90分。さざなみ街道(素敵な名前ですね)を行きます。
信号が少なく走りやすいです。そして、やっぱり、賤ヶ岳トンネルを通過中は
戦国期へタイムトリップしないかなと思ってしまうのです。

この日は高島扇骨のお話を聞くこともできました。
扇骨(せんこつ)は字の通り、扇子の紙部分を除いた骨部分です。
全国の扇子のほとんどの扇骨が高島で作られているそうです。
そもそも扇子は奈良時代から平安時代の初めにかけて日本で生まれたそうです。
団扇は中国でも使われていましたが、扇子は日本発祥のものだということです。
最初の扇子は紙を貼らずに木簡(木の札)だけでできていて、文字を書いていたそうです。
木簡を何枚か束ねて一方の端に穴を開け、そこに紐などを通して縛ったのが始まりとか。
当時は和歌を書いて贈ったりされていたよう、今で言う(言わないかも)ラブレターですね。
末広がりで縁起もいいので贈り物にも最適ですね。

素材は竹です。扇骨に使われるのは3〜5年育った良質の竹の皮と中身を削り取ったほんの一部。
9割が廃材になるそうです。
産地の高島の歴史は古く、都の貴族が隠れ住んで扇子作りを始めたとか、
落ち武者が生計を立てるために始めたとかさまざまな説があります。
史実では江戸時代、徳川五代将軍綱吉の頃、市内を流れる安曇川の氾濫を防ぐために
植えられた竹を使って、冬季の農閑期の仕事として始められたと伝わっています。

扇骨は両外側の2枚を親骨といい、内側を仲骨といいます。製作は親骨で18工程、
仲骨で16工程にもおよび、職人から職人へ作業が移る分業体制になっています。
製作期間は約1ヶ月。薄い竹を扱うためほとんどが手仕事です。
当然のことながら扇骨は長さ、形、色、光沢が揃っていないといけません。
その一寸の狂いもなく揃える作業には熟練の技が要ります。
マニュアルはなく、それぞれの職人さんの手先の感覚と独自の手法によって行われます。
扇子の紙部分は実は3枚重ね。薄〜い紙と紙の隙間に扇骨を通していきます。
作業の苦労は書き切れないのですが、
こうして仕上がった扇子はプラスチック製品や海外製品にはない持ち味があります。
節電グッズ[滋賀のデザイン会社:スタッフ日記5.18]_d0182742_934296.gif

竹の色や本数や長さなどで種類がいろいろあります。
竹部分に施された「彫り」にも種類があります。紙ではなく生地を使った扇子もありますし、
好みで選べそうです。今年は一層の節電対策が必要ですし、扇子が欲しくなりました。
<滋賀のデザイン会社:暑さが苦手なスタッフN>