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産地訪問(プリント)【滋賀のデザイン会社:スタッフ日記05.27】

少し前になりますが、ココノカの布扇子と麻ハンカチのプリントを
お願いしている近江織物さんを訪ねました。
2013年3月初旬、ココノカの生地に「今日プリントします」という日に呼んでいただき、
この目でしっかりと見て感動して帰ってきたのを思い出します。
この日に至るまでは、こちらの要望する色に近づけようと何度も試し刷りをしていただきました。
ありがとうございました。写真は試し刷りです。
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麻織物の産地、東近江市にあります。創業はなんと江戸時代!
安政3年(1856)に麻織物を家業として始められたそうです。
時代を経て資本金を増資、工場や設備を拡張されたり、
綿織物製造もされたりと着実に歩んでこられました。
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現在ではユニフォームなどのストレッチ素材といった機能性の高い生地も織られているそうです。
2010年にインクジェット事業を始められ、ご縁あってお世話になることになり、
ココノカの少ロットの注文を快く引き受けていただきました。重ねてありがとうございます。
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滋賀麻工業さんで織っていただいた白生地がここでプリントされます。
工程は大きく分けて、前処理→プリント→後処理になります。

前処理とは分かりやすく言うと、
プリントのインクがにじまず、発色が良くなるための作業です。
生地には、不純物が多く含まれているので苛性ソーダなどを使い取り除き、
その後に滲み防止剤や発色を良くする薬剤を付与します。

そしていよいよこちらの大きなプリンターでプリントされます。
こちらが提出したデータを変換して、4柄×2色の8種の柄が濃い色→薄い色の順番で
出てきました。
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後処理とは、インクを発色・固着させ、洗浄します。
発色・固着させる為に生地を蒸し、前処理剤や不要なインクなどを洗い落します。
最後に仕上げのサイズ幅になるように調整されます。
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ざっと書いてしまって、実際、ご苦労いただいている方々に申し訳ないのですが(^^;)
プリント生地が出来るまでにはいろいろな設備や作業が必要なんです。

作業には水が多く使われていることが分かります。また織りには適度な湿度が必要です。
空気が乾燥していると糸が切れやすくなりますから。
山々に囲まれ、地下水が豊富な滋賀県だからこそ繊維産業が発展してきたのですね。

品質試験もしていただきました。摩擦堅牢度(乾)、摩擦堅牢度(湿)、
洗濯堅牢度、試験結果はいずれも合格でした。

約50mにプリントされた生地をハンカチの生地は縫製へ、
扇子の生地は扇子の産地へと運ばれていよいよ最後の加工作業に入るのです。

【近江織物株式会社】滋賀県東近江市五個荘中町346 ホームページはこちら 

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